【医療保険は不要!?】高額療養費制度を利用した場合の入院医療費を考察します

税金・社会保障
クマスケ
クマスケ

高額療養費制度って知ってる!?

クマ子
クマ子

健康保険に含まれる手当てだよね^^

本記事では、健康保険に加入していれば自動的に手当てとしてついている、高額療養費制度があれば医療保険が不要なのでは!?という疑問について考察していきます。

高額療養費制度があることで、支払う医療費はかなり抑えることが出来ます。そこで本記事では、以下について考察しましたので参考になれば幸いです♪

【本記事での考察内容】

  • 高額療養費制度の復習
  • どの程度の出費となるのか
  • 収入はどうなるのか
  • 先進医療は必要なのか
  • 本当に医療保険は不要なのか

ちなみに、高額療養費制度って何??という方はまずはこちらの記事をご確認くださいね。

高額療養費制度のまとめ

まず初めに高額療養費制度について復習したいと思います。

高額療養費制度を聞いたことが無い方は、まずこちらの記事をご確認ください♪

高額療養費制度を使うことで支払う医療費を大幅に減らすことが出来ますが、具体的な金額は年齢と所得によって決まるので、金額を決めるためのテーブルを次に示していきます。

クマスケ
クマスケ

金額のテーブルは、こんなものかという気持ちで軽く見てね♪

その後、高額療養費制度の対象とならない項目についても復習します。

70歳未満

70歳以上75歳未満

高額療養費制度対象外となる項目

以下の項目については高額療養費制度の対象外となるので注意してください。

【対象外の項目】

  • 入院中の食事代:460円/1食 or 1,380円/日
  • 差額ベット代(4人部屋):5~8千円/日
  • 差額ベット代(個室):1~2万円/日
  • 先進医療費用
  • 自由診療費用
  • 病院への交通費

入院中の出費と収入はどうなるの!?

ここまでで、高額療養費制度について復習しました。
ここからは、実際に入院費用がどの程度必要なのか、また収入はどうなるのかを考えていきます。

入院した場合の支払いイメージ(出費)

まずは、入院をした場合に高額療養費制度を利用して支払う項目を下の図で確認していきます。

入院費用イメージ

①高額療養費制度を利用した医療費

高額療養費制度を利用した場合の医療費ですが、こちらは1ヶ月に8~10万円程度となります。

仮に200万円の医療費でも実質10万円の支払いで済みます。

先進医療を受ける場合は、高額療養費制度対象外なので注意が必要です。具体的には次章で考察していきます。

②高額療養費制度適用外の医療費

高額療養費制度対象外の医療費としては、食事代と差額ベット代があります。

必要な費用は以下のイメージとなります。

  • 入院中の食事代:460円/1食 or 1,380円/日
  • 差額ベット代(4人部屋):5~8千円/日
  • 差額ベット代(個室):1~2万円/日

入院期間は長くても30日程度が大半です。ここでは入院期間を30日として、差額ベット代は一般平均の6,000円として計算します。

【食事代】1,380円×30日+【差額ベット代】6,000円×30日=221,400円となります。

差額ベッド代は病院都合の場合、支払う必要がありません。
例えば、一般の病床を希望しているのに、空きベットが無いということで差額ベット代を支払う同意書にサインを求められた場合は、病院都合では?と確認してみてくださいね♪
先進医療を受ける場合は、本項目に追加する費用となります。具体的には次章で考察していきます。

③その他入院費

医療費以外で入院すると必要な費用となります。

項目としては、お見舞いに来てくれる方への交通費やお礼といったものになりますので、医療とは直接関係ありません。

1日1,000円としても、1,000円×30日=30,000円となります。

入院費合計(①+②+③)

今回試算した入院の条件としては次の通りです。

【入院の条件】

  • 医療費:200万円
  • 入院期間:30日
  • 差額ベット代:6,000円/日
  • その他入院費:1,000円/日

こちらの条件から①②③の金額を算出すると次の通りです。

  • ①高額療養費制度を利用した医療費:100,000円
  • ②高額療養費制度適用外の医療費:221,400円
  • ③その他入院費:30,000円

これらを合計すると、入院にかかる費用合計は351,400円となることが分かります!!

収入が無くなることへの対策

入院中はもちろん会社へ出勤することは出来ません。そのために収入が無くなることが懸念材料として挙げられます。

公務員やサラリーマンの場合、健康保険に加入しているので、傷病手当金というものを貰うことが出来るので大きく心配する必要はないでしょう。(自営業の方は注意が必要です!!)

クマスケ
クマスケ

余っている有休を使うのもありだね♪

傷病手当金では、基本給の66%を最長1年6か月間貰えると思っていただければ良いですが、詳しくはこちらの記事を参照してください。

先進医療ってどうなの?

保険加入の謳い文句としてよく言われることとして、高額療養費制度を利用した場合、先進医療を受けることは出来ないということがあります。

一体先進医療ってどういったものなのでしょうか。

先進医療とは?

先進医療は、健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)において、「厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養その他の療養であって、保険給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養」として、厚生労働大臣が定める「評価療養」の1つとされています。

出展:厚生労働省(先進医療の概要について)

先進医療とはここに書かれている通り、厚生労働省が認める先進医療であり、保険の対象とするのが適切であるかを評価中の技術のことを指しています。

保険対象とするのかを評価中であるため、保険適用外となります。そのため、高額療養費制度からも対象外となります。

先進医療は本当に必要なのでしょうか?

次に、あなたが先進医療を受ける可能性を考えていきます。

こちらのサイトを参考にさせてもらい、先進医療の必要性について簡単にまとめると次のことがわかります。

  • 先進医療の実施件数自体は決して多くはない
  • 高額な費用が必要な医療技術であっても、その治療を受ける可能性はかなり低い
  • 誰もが大きな費用負担に備えなければならない状況ではない

このことから、先進医療を受けるためだけに保険に加入する必要はないのでは?と私は考えています。

結局医療保険は必要なの?

ここまでで、高額療養費制度を用いた場合の医療費の負担や収入の減少について、そして先進医療についても説明しました。

内容をまとめると次の通りです。

  • 医療費の負担としては、高く見積もっても入院費用は351,400円でした。
  • 収入の減少については、傷病手当金でカバーできます。
  • 先進医療については、そもそもほとんどの方は該当しない治療法です。

これらを考えると本当に医療保険は必要なの?と思います。

もちろん、ここで見積もったよりも高い入院費用が掛かる場合があったり、先進医療に該当することもあり得ます。

しかし、かなり低い可能性のために、毎月固定費として医療保険代を支払うことに私は疑問を感じます。

しかも、この低い可能性に対応するためには保険の中でも高額な商品を選ぶ必要がでてくるのではないでしょうか?

それだったら、保険に加入するのではなく、貯金や投資にお金を回し、もしもの時は貯金から医療費をねん出するのが良いと考えています!!

最後に

いかがだったでしょうか。

本記事では、高額療養費制度を用いた場合の入院医療費について考察しました。

高額療養費制度があれば医療保険は不要だと思う私の考えを述べました。

読者のあなたにとって、何か気づきになれば幸いです。

コメント